考えるシリーズⅡ ①知の挑発 王朝文学の古筆切を考える―残欠の映発
読売新聞平成26年5月27日(火)朝刊社会面に
“「夜の寝覚」幻の最終部 発見 南北朝断簡 平安王朝文学 復元へ道”
と報道された、今、一番ホットな話題である論文「『夜の寝覚』末尾欠巻部断簡の出現─伝後光厳院筆物語切の正体─」をはじめ、古筆切に関する秀逸な論文を多数収録した! さらに、幻の『巣守』巻の謎に迫る座談会をも再録! 必読です。口絵には新出伝後光厳院筆『夜の寝覚』断簡(実践女子大学蔵)と、その極め札、さらに同梱付属文書を二頁カラーで掲載!
Ⅰ 特集 『寝覚』『巣守』の古筆切
『夜の寝覚』末尾欠巻部断簡の出現
─伝後光厳院筆物語切の正体─・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・横井 孝
挑発する『寝覚』『巣守』の古筆資料─絡み合う物語─・・・・・・・・・・・・久下 裕利
『夜の寝覚』末尾欠巻部分と伝後光厳院筆切・・・・・・・・・・・・・・・・・大槻 福子
『夜の寝覚』・『巣守』の古筆切をめぐる研究史・・・・・・・・・・・・・・・栗山 元子
座談会 王朝物語の古筆切
池田和臣・加藤昌嘉・久下裕利・久保木秀夫・小島孝之・横井 孝(司会)
Ⅱ 物語の古筆切
定家本源氏物語本文研究のために
─四半本古筆切の検討─・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・佐々木孝浩
伝聖護院道増筆断簡考
─新出賢木巻断簡の紹介から、道増の用字法に及ぶ─・・・・・・・・・・・田坂 憲二
伝西行筆源氏集切の意義
─鎌倉時代における『源氏物語』享受の一端として─・・・・・・・・・・・中葉 芳子
『源氏人々の心くらべ』『源氏物あらそひ』の祖型の断簡
─『源氏物語』評論の初期資料発掘─・・・・・・・・・・・・・・・・・・池田 和臣
狭衣物語のからみあう異文─古筆切を横断する─・・・・・・・・・・・・・・・須藤 圭
Ⅲ 和歌の古筆切
冷泉家本と古筆切・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・田中 登
『古今集』高野切の伝来と由来・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・久保木秀夫
藤原通俊の続新撰について
─伝足利義尚筆後拾遺集断簡の紹介─・・・・・・・・・・・・・・・・・・浅田 徹
古筆切と機縁と─あとがきにかえて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・横井 孝
執筆者紹介
横井 孝・久下裕利編
ISBNコード:978-4-8386-0271-1
本体価格:10,000円
税込価格:10,800円
判型:A5判上製カバー装
頁数:328頁