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研究書(語学系) 詳細
日本語学シリーズ ②文法学
書名かな | にほんごがくしりーず にぶんぽうがく |
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著者(編者)名 | 藤原与一 著 |
著者(編者)名かな | ふじわらよいち |
ISBNコード | 978-4-8386-0149-3 |
本体価格 | 8,738円 |
税込価格 | 9,612円 |
判型 | A5判上製カバー装 |
頁数 | 380頁 |
刊行日 | 1994年10月20日 |
在庫 | 残部僅少 |
口語法、文語法の根底に立ち、文法とはどういうものか、どんなはたらきをするものなのかを探る。文法とは何かから、文表現論など細かく分け、詳しく解説する。
【目次】
はしがき 文法研究への意図
序 編 文法の研究
序 説 本書の目的
第一章 文法とは何か
一 文法は語の運用に関する法則である
一’ 文法は文・連文の成りたつ法である
二 文法は人にことばの安定をさとらせる不可思議な内面力である
三 文法は社会に存在する言語史使用上の約束である
三’ 共通の約束(文法)は世界的にも設定することができる
四 文法は社会生活上のことばのきまりである
五 文法は意味を伝達する法則である
五’ 文法は意味の律動をささえるものである
六 文法は思考の方式である
七 文法はつねにことばとともにある
八 後語
第二章 文法研究の目的
一 文法事態の体系的理解
1 事実と事態
2 体系的存在
3 体系的理解
二 体系的理解の高まりのおもむくところ
―言語生活の改善・進歩を―
―言語生活の改善・進歩を―
1 理解と応用
2 文法研究の目的は理想的な言語生活の建設にある
3 文法観と文法研究目的
三 言語生活の改善・進歩
第三章 文法把握
一 文法の所在
1 理解と表現の中に文法の所在をたしかめる
2 文法は文とともにある
2’ 文法は連文とともにある
3 文法所在確認例説
4 場に即して生きている
5 普遍的存在
6 文法の存在 ラングとしての文法
7 文法は社会的事実であって個人心理的事実である
二 文法は動く
1 文法の創造
2 「人と生活」とともに
3 不動
3’ 時を通じても要素的には不動のものがある
4 不動にして動
5 言語一般に関して
6 動く文法
7 なぜ文法は動くのか
8 文法を考えるよろこび
三 文法把握の場
1 よこに見通される「場」
2 たてに見通される「場」
3 現代語法
第四章 文法研究体系
一 趣旨
A 言語生活を熟視して
B 表現法ということばを重んじる
C 機能論的な研究体系をめざす
D 意味論定在の研究体系をめざす
E 文法研究体系は共時論体系たるべきものである
二 研究大系表
三 私の研究体系への付説
四 余説
1 詩的文法論
2 文法と文体
3 文法研究体系志向
第一編 文表現論(広義)
第一章 文表現論(狭義)
序 言 人間の生の事実としての文法
第一節 文表現の諸形態
第二節 文表現の定義
第三節 文形確把
一 明確な断止点をとらえる
二 訴えの完了をとらえる
1 訴えは,主体の直接的表現でもある
2 訴えは,感情につつまれたものである
3 訴えの中には叙述と陳述がある
4 訴えの意味作用は待遇効果をひきおこす
5 訴えと訴えことば
第四節 文末よびかけ効果に着目しての文表現研究
一 表現機能の追求
二 うちこみ点を求める
三 文行使の生活を見て
四 文節論
五 ゼロ記号の文末詞
六 表現機能を汎論せしめるもの
第五節 文中よびかけ効果に着目しての文表現研究
一 特定文末話部と間投話部
二 口話文
三 間投話部のよびかけ効果
四 間投話部と間投詞
五 間投話部というポイント
第六節 文表現研究の他の諸法
一 感声部に着目しての文表現研究
二 接続部に着目しての文表現研究
三 中止的形式に着目しての文表現研究
四 反復形式に着目しての分表現研究
四 反復形式に着目しての分表現研究
五 きょくたんな簡潔分に着目しての文表現研究
第七節 文表現の生活
第二章 文構造論
第一節 文構造論へ
一 文構造論の位置
二 文表現論への興味(着眼)と文構造論への興味(着眼)と
三 文構造論の目的
四 これまでの構造論の批判
第二節 文構造論の見地
第三節 文構造の把握
一 第一義的分析
一’ その要素の名
二 第一義的分析の三様
三 シンタクス
四 語順論について
第四節 文構造体――それでの要素連関――
一 「部」(Parts of speech)
二 「部」の関係
三 要素連関――呼 応――
四 呼応的統一体
第五節 文構造の諸形態
付一 文構造論での「文」の定義
付二 文構造での文法形式と音声(音韻)形式
第六節 日本語「文構造」の特性
一 文末決定性
1 文の非限定的構造
2 文終止法の特性
2’ 文終止法での助動詞と文末詞
3 文末と文末詞
二 文発始法
1 文表現を予告する接続詞
2 文表現を予告する指示詞
3 文表現を予告する感動詞
4 分頭副詞の文末予告
三 文中法
四 主・述
1 主部・述部
2 主―→述
2’ 述部中心
3 待遇意識法
五 形容述定
六 文構造上での修飾法の自在
付一 日本語の基本文系について
付二 日本語表現法の更改と創造
第二編 話部論
序 節 話部論の定位
第一節 話部の存立~その次元~
第二節 話部の名
第三節 話部論の目的
第四節 話部の把握
第五節 話部の類型
第六説 話部の活動
一 話部の活動の内面
二 話部の活動の外面
第七節 話部論の効用
第三編 品詞論
第一節 単語論の所在(単語論は品詞論になる。)
第二節 単語の認定
第三節 単語分類~品詞措定
第四節 品詞論の本領
第五節 品詞論の実践
一 体言と用言
二 名 詞
1 名詞の認定
2 動詞連用形名詞
3 形式名詞
4 名詞相当者
5 漢語名詞
6 名詞形態の敬卑相
7 名詞の性・数・格
8 名詞文ち名詞どめ文
三 数 詞
四 代名詞
1 定義 およびそれからの発展的考察
2 代名詞の体系
3 人代名詞の造成(現代語について考える)
4 人代名詞の敬卑敬譲
5 人代名詞の単複
6 人代名詞省略の文
7 指示のコ・ソ・ア・ド
8 代名詞と接続詞
五 助 詞
1 助詞の本性
2 分類
3 準体助詞の論
4 格助詞重複使用の論
5 助詞重複使用
6 格の問題
7 「に」「で」の論
8 文末助詞「ワ」
9 むすび
六 動 詞
1 総説
2 分類
3 活用事実
4 動詞と助動詞との連帯
5 補助動詞(補動詞)のこと
6 「~てイル」などの論
七 助動詞
1 助動詞の認定
2 助動詞の機能
3 助動詞の生成
4 助動詞分類
5 指定断定の助動詞
6 不活用助動詞
7 承接
8 助動詞累加
9 助動詞生活の推移
八 活用と活用形
1 問題定位
2 活用語利用
3 活用形
4 現場形表示法
5 活用方式変替
九 形容詞
1 形容詞の本質
2 活用
3 形容詞の機能
4 形容詞の類別
5 形容詞利用の生活
十 形容動詞
1 形容動詞の認定
2 形容動詞の存立
3 形容動詞の分類
十一 独立詞群
十二 連体詞
十三 副詞
1 副詞という名
2 副詞の支配力
3 副詞と名詞
4 副詞の分類
5 副詞利用の生活
6 副詞の研究
十四 接続詞
1 接続詞の機能
2 接続詞の成立
3 接続詞の分類
4 接続表現の生活
十五 感動詞
十六 間投詞
十七 文末詞
十八 接辞
第六節 品詞論から話部論・文表現論(広義)へ
第四編 文章(連文)論〈広義 連文表現論〉
序 説 「文章(連文)」文法学
一 研究対象
二 文章(連文)
三 「文章(連文)」の二つのばあい
四 構造論と表現論
第一章 文章(連文)構造論
第一節 文章(連文)の成立
一 文章(連文)は継時的に成立する
二 文章展開の内面的契機とその外形
第二節 文章(連文)構造論の目的
第三節 二文連接
一 文章(連文)構造論の初発の対象
二 二文構造の文章類型
第四節 三文連接
一 三文構造体
二 三文構造体での連文法則
第五節 段落(文段)
一 段落の形体
二 段落の問題点
1 初文と終文との対応
2 中心文
3 形式段落と意味段落
第六節 文章(連文)作品
一 作品形態
二 作品構造
三 段落新考とその類型
四 接段法
第七節 「やり・とり」の連文
一 談話 会話 対話
二 「やり・とり」の類型
第二章 文章(連文)表現論
第一節 文章(連文)表現
第二節 文法学の文章(連文)表現論とその目的
第三節 文章(連文)表現論の論題
第四節 文法と表現 表現と文体
第五節 文体
一 文体とその所在
二 文体は「言語表現での表現機能の顕現の体」とされようか
三 個人文体
四 抑揚 文脈 文体
五 文体把握の方法
六 文体把握演習
結 語
あとがき
索 引