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研究書(文学系) 詳細
今昔物語集作者考
書名かな | こんじゃくものがたりしゅうさくしゃこう |
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著者(編者)名 | 国東文麿 著 |
著者(編者)名かな | くにさきふみまろ |
ISBNコード | 978-4-8386-0046-5 |
本体価格 | 12,000円 |
税込価格 | 13,200円 |
判型 | A5判上製函入 |
頁数 | 400頁 |
刊行日 | 1985年12月20日 |
在庫 | 在庫僅少 |
平安末期(一一二〇年前後)に、『今昔物語集』という一大説話集を作り上げたものが確かにいた。
それはいったい誰なのか。
その作成の背後には推進者としての誰から権力者の存在も考えたられはするが、作品内容や文章の上からみて、全巻全話を書き上げた人物は一人の人物とみてよい。
その人物を撰者と称するか、作者と呼ぶか。収録された話の大部分が専横文献からの抽出であり、作成者は抽出及び独自文への書き変え及び編集にたずさわったにすぎぬと見る場合は前者、所収話に先行文献から抽出されたものは多いにせよ、単なる書き変えでなく、作製者の筆意が加わっている点を重視するほか、文献・伝聞によりながらも大いに創作的な筆を運らした話も多く存在しているとみる場合は後者となろう。
本考は後者の立場をとって作者とする。(はしがきより)
それはいったい誰なのか。
その作成の背後には推進者としての誰から権力者の存在も考えたられはするが、作品内容や文章の上からみて、全巻全話を書き上げた人物は一人の人物とみてよい。
その人物を撰者と称するか、作者と呼ぶか。収録された話の大部分が専横文献からの抽出であり、作成者は抽出及び独自文への書き変え及び編集にたずさわったにすぎぬと見る場合は前者、所収話に先行文献から抽出されたものは多いにせよ、単なる書き変えでなく、作製者の筆意が加わっている点を重視するほか、文献・伝聞によりながらも大いに創作的な筆を運らした話も多く存在しているとみる場合は後者となろう。
本考は後者の立場をとって作者とする。(はしがきより)
目次の詳細は「立ち読みする」を参照ください。
第一章 作者推定への手がかり
第二章 『今昔』と『俊頼髄脳』
(一)『今昔』説話の出典の一としての『俊頼髄脳』
(二)『今昔』における『俊頼髄脳』の受容相
第三章 『今昔』・『宇治拾遺』間の同一話に見られる
〈ありき〉の問題
(一)『宇治拾遺』で「けり」とあるのを『今昔』で「き」
としている「ケース」
(二)『宇治拾遺』・『今昔』ともに「き」とするケース
(三)『宇治拾遺』の話で「き」とあるのを『今昔』で
「ケリ」としているケース
(三)『宇治拾遺』の話で「き」とあるのを『今昔』で
「ケリ」としているケース
第四章 『今昔』・『宇治拾遺』間の同一話に見られる
〈このごろある〉・〈このある〉等の問題
第五章 『今昔』・『宇治拾遺』間の同一話以外の『今昔』
話中、「有キ」の見えるもの
第六章 『今昔』『宇治拾遺』間の同一話の検討
第七章 『古本説話集』と『俊頼髄脳』・『宇治拾遺』・
『今昔』の間に見られる同一話の検討
(一)『古本』上巻の諸説話
(二)『古本』下巻の諸説話
〈このごろある〉・〈このある〉等の問題
第五章 『今昔』・『宇治拾遺』間の同一話以外の『今昔』
話中、「有キ」の見えるもの
第六章 『今昔』『宇治拾遺』間の同一話の検討
第七章 『古本説話集』と『俊頼髄脳』・『宇治拾遺』・
『今昔』の間に見られる同一話の検討
(一)『古本』上巻の諸説話
(二)『古本』下巻の諸説話
第八章 『今昔』と『江談抄』
むすび