ホーム > 書籍案内 > 注釈書・単行本など > 日本語の歴史 5下 音便の千年紀
注釈書・単行本など 詳細
日本語の歴史 5下
音便の千年紀
書名かな | にほんごのれきし ご げ おんびんのせんねんき |
---|---|
著者(編者)名 | 柳田征司 著 |
著者(編者)名かな | やなぎだせいじ |
ISBNコード | 978-4-8386-0457-9 |
本体価格 | 2,000円 |
税込価格 | 2,200円 |
判型 | 四六判並製カバー装 |
頁数 | 208頁 |
刊行日 | 2015年5月10日 |
在庫 | 在庫あり ※10冊以上購入ご希望の場合には別途ご連絡下さい。 |
しかし、それは新たな問題を引き起こした!
九 全国諸方言アクセントの分岐
特殊音素の独立性
アクセント体系の分岐
第一類動詞・第一類形容詞の東京アクセント
一音節名詞の東京アクセント
三音節名詞の東京アクセント
四音節名詞の東京アクセント
五音節名詞の東京アクセント
東京アクセントの統制的機能
例えば福岡市アクセント
鹿児島アクセント
鹿児島アクセントにおける名詞の二型
二型アクセントの祖型からの分岐
一型アクセント
複雑に分岐してしまったアクセント体系
一〇 二音節を単位とする韻律
韻律の単位
韻律意識
その単位は外形的性質を具有するか
二音節を単位の基本とする韻律意識と『万葉集』の字余り
意識の来由
日本語韻文四拍子説
現代日本語の音節
母音の無声化
一一 音便の進行とその問題点
先発の音便とその成立の先後
イ音便の定着と拗音の変質がもたらしたもの
後発音便の生起と各音便の変容
マ・ナ行撥音便の変容
バ行撥音便
形容詞イ音便・ウ音便
形容動詞・カリ活用形容詞・助動詞「タリ」「ナリ」の連体形
〈キ・ギ→イ〉にはずれる音便―「行ッテ」「歩ッテ」
複合動詞の前部要素に現れる音便と強調表現
音便の進行
一二 広義の撥音便と狭義の撥音便―鼻母音と撥音
濁音の前の鼻母音
濁音の前の鼻音は固有のものであるのか、新しく生まれたものであるのか
連濁と鼻濁音との相互関係
鼻母音と促音
撥音の成立
撥音mとn
広義の音便もm・nに
mとnとの二種の撥音が生まれたわけ
マ行動詞の音便その後
η撥音は生まれなかった
漢字音の三内撥音韻尾の受け入れ
撥音m・nの表記
mとnの混同・合一化
濁音の前の鼻音の衰退
ガ行音の音価
一三 撥音便と濁音
清濁の別
古く語頭に濁音が立たなかったこと
語頭濁音語の新生
語頭ラ行音語
連濁生起の原因―先学の説明
連濁生起の原因を考察する方向
連濁の機能
多音節語の連濁
音位転倒
一四 撥音便とハ行音
ハ行音の変遷
〈p→Φ〉変化の時期
〈p→Φ〉変化の原因
バ行音とマ行音
ハ行転呼音
バ行転呼〈p→w〉
語頭における〈p→Φ〉
p音の残存と新生
強調表現に現れるp音
漢語に現れるp音
ニホン(日本)とニッポン
パ行音の成立
/Φ/から/h/への変化
沖縄方言のハ行音p
一五 促音便と舌内入声音(t入声音)
t入声音
『天草版伊曽保物語』のt入声音
t表記は促音を表す―後続音が濁音・清音である場合
t表記は促音を表す―後続音がその他の音である場合
促音表記二種の使い分け
『教行信証』から
濁音・ナマ行音・アヤワ行音が後続する促音と語末の促音との衰退
連声
一六 ウ音便・イ音便と長音
音便と長音―室町時代の長音
オ段長音開合の成立
〈-o:⇔-u:〉〈-o⇔-u〉の揺れ
オ段長音開合の混同と音便
江戸時代の長音―エ段長音とア段長音の成立
漢字音の長音化
沖縄方言の長音
一七 イ音便の一般化による拗音の成立とエ段音・イ段音の口蓋化
ウ段開拗音
合拗音の片寄った成立と衰退
サ・ザ行音の音価とザ・ザ行拗音
ヤ行の エ(je)とア行のエ(e)、ワ行のヲ(wo)とア行のオ(o)
eとjeの混同、oとuoの混同
e・oへの回帰
エ段音とイ段音の口蓋化
エ段開拗音が生じなかったわけ
エ段音の非口蓋化
〈-aje→-ai〉〈-oje→oi〉〈-aju→-ai〉などの変化
エ段音のイ段音への変化
四つ仮名の混同
一つ仮名(ズーズー弁)
一八 沖縄方言の口蓋化と三母音化傾向─沖縄方言の史的位置
『おもろさうし』における口蓋化
『おもろさうし』における「エ」と「イ」の揺れ
『おもろさうし』における〈-aCje→-aCi〉
〈-oCje→-oCi〉(Cは子音)などの変化
沖縄方言の三母音化傾向
沖縄方言の「キ」(木)「ウティ」(落)「ウリ」(降)などの問題
有坂秀世氏の着想
服部四郎氏の支持
例外となる例に対する説明
『おもろさうし』に認められる、本土方言イ段音に対応するエ段音
「キ」(木)が「チ」にならなかったわけ
沖縄方言における「キ・ギ」の「チ・ジ」への変化
沖縄方言の史的位置
おわりに
あとがき