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土左日記のコペルニクス的転回
書名かな | とさにっきのこぺるにくすてきてんかい |
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著者(編者)名 | 東原伸明/ヨース・ジョエル 編著 |
著者(編者)名かな | ひがしはらのぶあき/よーす・じょえる |
ISBNコード | 978-4-8386-0468-5 |
本体価格 | 2,800円 |
税込価格 | 3,080円 |
判型 | 四六判上製カバー装 |
頁数 | 336頁 |
刊行日 | 2016年10月22日 |
在庫 | 残部僅少 |
第一部は、2015年10月に高知県立大学で開催された公開シンポジウム「座談会『土左日記』再検討─思想文化、歴史哲学、世界文学、散文─」(高知県立大学・同文化学部共催)の模様を収録した。
第二部はそのシンポジウムで各パネリストが扱った問題の発展やあるいは新たな問題意識により執筆された論文を掲載した。なお、シンポジウムでは扱えなかった問題の補足をパネラー以外に原稿依頼し、日本漢文の立場から佐藤信一氏の稿を掲載するに及んだ。
本書は、文学のみならず周辺科学の研究者を動員した横断的学際的な研究書として、既成の権威にとらわれることなく、従来の『土左日記』観を180度見直すことを目的に編まれた。斯界に一石を投ずる書である。
目 次
ヨース・ジョエル/『土左日記』のコペルニクス的転回―序にかえて
第一部 シンポジウム 座談会『土左日記』再検討
――思想文化、歴史哲学、散文――
パネリスト紹介……総合司会 山口善成
発表Ⅰ
ヨース・ジョエル/九三〇年~四〇年代、世界の思想文化
――『土左日記』と小さな帝国の誕生――
発表Ⅱ
木村茂光/「国風文化」の中の『土左日記』
――民衆史の視点から――
発表Ⅲ
鹿島徹/知のアマチュア/哲学者が読む『土左日記』
発表Ⅳ
スエナガ エウニセ/『土左日記』における子どもの表象
――「世界文学」としての可能性――
発表Ⅴ
東原伸明/『土左日記』の散文文学性、あるいは歌学批判
フリーディスカッション
第二部 論文
ヨース・ジョエル/『土左日記』と世界
――10世紀前半の「世界」と日本文明――
木村茂光/『土左日記』の主題について・再論
――ジェンダー史・民衆史の視点から――
鹿島徹/船のなかの「見えない」人びと
――哲学者/知のアマチュアが読む『土左日記』――
スエナガ エウニセ/
『土左日記』の主語や呼称、主題や「第三の項」についての覚書
東原伸明/歌学批判から見た『土左日記』の散文文学性
――もしくは『土左日記』のコペルニクス的転回――
佐藤信一/
紀貫之『土左日記』と菅原道真『菅家文草』巻三「寒早十首」の表現について
――「楫取」を軸として――
あとがき……東原伸明
和文・英文要旨
執筆者紹介