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研究書(語学系) 詳細
沖縄語動詞形態変化の歴史的研究
武蔵野書院創業百周年記念出版
書名かな | おきなわごどうしけいたいへんかのれきしてきけんきゅう |
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著者(編者)名 | 多和田 眞一郎 著 |
著者(編者)名かな | たわたしんいちろう |
ISBNコード | 978-4-8386-0721-1 |
本体価格 | 25,000円 |
税込価格 | 27,500円 |
判型 | B5判上製カバー装 |
頁数 | 1380頁 |
刊行日 | 2019年8月28日 |
在庫 | 有り |
静岡大学人文学部に提出する卒業論文のテーマに自身の第一言語の「動詞の活用」を選んで以来約半世紀、私の関心の中心は沖縄語の形態、就中、動詞形態変化の変遷(史的変化)にある。
それを跡付けるべく、地道に資料収集・分析を行ってきた。やっとある程度のまとめができ、相応の知見も得ることができたので、目に見える形にしてみることにする。
本書で行ったことは、例えて言えば、原初的なドローンを飛ばして川の流れるさまを写真に収めたようなものであろうか。
川がどこで曲がるか、どこから直線的になるか、幅がどのように変わるか等は写せるが、流れる速さはどうか、深さはどうか、川底の様子はどうか、そこに生息する動・植物にはどのようなものがあるか等はカバーできていない。
将来的には、動画を撮る、水中カメラで撮る等に例えることのできる「手法」を生かして更なる分析ができるようになることを望んでいる。
目 次
はじめに
序章 分析対象資料及び用例収集のための前提
第1章 ハングル資料の動詞形態の考察
第 1節 『海東諸國紀』付載の「語音翻訳」の動詞形態の考察
第 2節 『琉球・呂宋漂海録』中の「言語」「琉球」語の動詞形態の考察
第2章 漢字資料の動詞形態の考察
第 1節 「琉球館譯語」の動詞形態の考察
第 2節 陳侃『使琉球録』中の「夷語」の動詞形態の考察
第 3節 郭汝霖『使琉球録』中の「夷語」の動詞形態の考察
第 4節 周鐘 等『音韻字海』中の「附録夷語音釈」の動詞形態の考察
第 5節 蕭崇業『使琉球録』中の「夷語」の動詞形態の考察
第 6節 夏子陽『使琉球録』中の「夷語」の動詞形態の考察
第 7節 徐葆光『中山伝信録』中の「琉球語」の動詞形態の考察
第 8節 潘相『琉球入學見聞録』中の「土音」の動詞形態の考察
第 9節 李鼎元『琉球譯』の動詞形態の考察
第3章 仮名資料の動詞形態の考察
第 1節 「碑文記」の動詞形態の考察
第 2節 『田名文書』の動詞形態の考察
第 3節 『おもろさうし』の動詞形態の考察
第 4節 『君南風由来幷位階且公事』の動詞形態の考察
第 5節 『仲里旧記』の動詞形態の考察
第 6節 『混効験集』の動詞形態の考察
第 7節 『琉球国由来記』の動詞形態の考察
第 8節 「組踊 五組」脚本の動詞形態の考察
第 9節 『具志川間切旧記』の動詞形態の考察
第10節 『沖縄對話』の動詞形態の考察
第11節 「琉球官話集」の動詞形態の考察
第4章 アルファベット資料の動詞形態の考察
第 1節 クリフォード『琉球語彙』の動詞形態の考察
第 2節 ベッテルハイム『琉球語と日本語の文法の要綱』
・『琉球語辞書』の動詞形態の考察
第 3節 チェンバレン『琉球語文典』の動詞形態の考察
第 4節 『沖縄語辞典』の動詞形態の考察
第5章 沖縄語動詞形態変化の通時的考察
序 説 現代沖縄語動詞形態変化の様相
第 1節 「四段活用」動詞の史的変化
第 2節 「上一段活用」動詞の史的変化
第 3節 「上二段活用」動詞の史的変化
第 4節 「下一段活用」動詞の史的変化
第 5節 「下二段活用」動詞の史的変化
第 6節 「カ行変格活用」動詞の史的変化
第 7節 「サ行変格活用」動詞の史的変化
第 8節 「ナ行変格活用」動詞の史的変化
第 9節 「ラ行変格活用」動詞の史的変化
第10節 「あり」・「をり」との接続
注
参考文献
事項索引
語彙索引(第1章~第4章の見出し語のみ)
おわりに