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研究書(文学系) 詳細
源氏物語三条西家本の世界
―室町時代享受史の一様相
書名かな | げんじものがたりさんじょうにしけぼんのせかい むろまちじだいきょうじゅしのいちようそう |
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著者(編者)名 | 上野英子 著 |
著者(編者)名かな | うえのえいこ |
ISBNコード | 978-4-8386-0724-2 |
本体価格 | 12,500円 |
税込価格 | 13,750円 |
判型 | A5判上製カバー装 |
頁数 | 450頁 |
刊行日 | 2019年10月12日 |
在庫 | 品切れ中 |
室町時代に、三条西家の源氏物語本文がどのようにして形成されていったのか。現存諸本の書誌や本文状況、各種日記、注釈書といった諸方面から多角的に分析し、体系的に跡付けようとする試み。
目 次
第一部 室町時代の源氏物語
第一篇 室町時代の源氏物語
第一章 はじめに
第二章 室町時代における源氏物語享受の特色
第三章 注釈の特色
第一節 増大した注釈項目
第二節 細切れな注と短文化した見出語
第三節 文脈解析注の登場
第四節 注釈内容の簡潔化
第四章 室町時代源氏物語本文史上の実隆
第一節 物語の証本一様ならざるか
第二節 青表紙本と申正本、今は世に絶たるか
第三節 応仁の乱と古典籍復旧運動
第四節 宗祇・肖柏の場合
第五節 三条西家の場合
第二部 三条西家以前
第一篇 定家本源氏物語をめぐる基礎的考察
第一章 〈四半本〉と〈六半本〉の成立について
第一節 池田亀鑑の青表紙本論
第二節 池田説をめぐる従来の諸説
第三節 本稿の立場
第二章 〈六半本〉と三条西家本
第二篇 定家本の行方
問題の所在
第一章 鎌倉時代
第一節 『原中最秘抄』の場合
第二節 『幻中類林』の場合
第三節 「延慶両卿訴陳状」と青表紙本
第四節 兼好、青表紙本を見る?
第二章 長慶天皇がみた、ふたつの定家本
第一節 『仙源抄』と〈四半本〉
第二節 『仙源抄』と奥入
第三節 なぜ青表紙本と呼ばなかったのか
第三章 『河海抄』の場合
第一節 四辻善成の学統
第二節 『河海抄』所引の定家本
第三部 三条西家源氏物語の世界
第一篇 焼け跡から始まった三条西家の源氏研究
第一章 焼け跡から始まった三条西家の源氏研究
第一節 実隆の前半生
第二節 連歌師宗祇の源氏研究
第二章 実隆の〈文明本〉をめぐって
第一節 実隆〈文明本〉の成立と終焉
第二節 成立してからの〈文明本〉
第三節 書陵部本をめぐる考察
第三章 新出資料、紅梅文庫本から見えてきたこと
第一節 紅梅文庫本の書誌
第二節 実隆〈文明本〉との関係
第三節 書陵部本との関係
第二篇 三条西家における源氏物語の本文形成史
第一章 最初の源氏本文〈文明本〉
第二章 二度目の本文〈永正本〉
第一節 成立経緯と転写本
第二節 〈永正本〉時代における実隆の事績─第二次『弄花抄』の編纂
第三節 〈永正本〉時代における実隆の事績─公条への源氏講釈
第四節 〈永正本〉時代における実隆の事績─『細流抄』の編集
第五節 〈永正本〉と吉川本
第六節 〈永正本〉の売却
第三章 三番目の本文〈大永本〉
第一節 成立経緯とその転写本
第二節 〈大永本〉を用いた事績─講釈と『細流抄』第一次送付本の作成
第三節 〈大永本〉の売却
第四章 実隆最後の本文〈享禄本〉
第一節 成立経緯
第二節 日大本の書写奥書から見た〈享禄本〉の底本
第三節 紅梅文庫本を導入して見えてきたこと─桐壺・箒木・空蝉
第四節 紅梅文庫本を導入して見えてきたこと─花宴
第五節 蓬左文庫本
第三篇 注釈書からみえてきた三条西家の本文校訂
第一章 本文資料としての見出語の問題点と可能性
第二章 『公条自筆細流抄』にみる公条の本文校訂
第三章 三条西家の本文観
結 語
初出一覧
あとがき
付録
索引(書名・事項/人名)