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研究書(文学系) 詳細
遁世文学論
書名かな | とんせいぶんがくろん |
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著者(編者)名 | 陸 晩霞 著 |
著者(編者)名かな | りく ばんか |
ISBNコード | 978-4-8386-0737-2 |
本体価格 | 12,800円 |
税込価格 | 14,080円 |
判型 | A5判上製カバー装 |
頁数 | 470頁 |
刊行日 | 2020年10月28日 |
在庫 | 有り |
刊行に寄せて 大東文化大学名誉教授 関口忠男
凡 例
序論 なぜ遁世文学なのか
第一編 『方丈記』と鴨長明の世界
第一章 『方丈記』の先蹤作品再考
第一節 兼明親王の文学と『方丈記』
第二節 慶滋保胤の文学と鴨長明
第三節 『白氏文集』と『方丈記』
*本章のまとめ
第二章 『方丈記』における老荘思想
第一節 魚鳥の対表現にみる老荘的自然観
第二節 養性とその周辺
第三節 遁世と知足安分
第四節 記と賦と愛居論
*本章のまとめ
第三章 『発心集』『無名抄』にみる長明の遁世観
第一節 長明文学における心の意味
第二節 『発心集』『無名抄』と『徒然草』
第三節 『発心集』と往生伝・高僧伝
*本章のまとめ
第二編 『沙石集』にみる無住道暁の思想
第一章 無住の当代遁世批判
第一節 遁世のあるべきかたち
第二節 『発心集』の遁世者像との共通点
第三節 無住の遁世観
*本章のまとめ
第二章 無住の本地垂迹説
第一節 無住の本地垂迹説
第二節 和光同塵の論理
第三節 三聖派遣説の活用
*本章のまとめ
第三章 唐宋禅仏教の影響
第一節 『沙石集』における儒仏道の三教一致
第二節 『沙石集』と禅仏教
第三節 文芸面の受容と三教観への影響
─白楽天・蘇東坡・仏書に語られる俗談を中心に
*本章のまとめ
第三編 『徒然草』における遁世論
第一章 兼好法師の遁世観
第一節 「捨つ」と「貪る」
第二節 「しづか(閑)」をめぐって
*本章のまとめ
第二章 名利の否定と老荘思想
第一節 第三八段にみる『方丈記』の投影
第二節 第三八段の名利論と老荘思想
第三節 兼好の老荘思想理解
*本章のまとめ
第三章 『徒然草』と『景徳伝灯録』
─第四一段と第二四三段を中心として─
第一節 樹上の法師と鳥窠禅師─第四一段
第二節 少年兼好と父の問答─第二四三段
第三節 禅の影響と『徒然草』の周辺
*本章のまとめ
第四章 遁世者の美意識
第一節 遁世を語る方法─文学的発想から
第二節『徒然草』と『世説新語』
─乱世に生まれる美意識
*本章のまとめ
第四編 中世仏教説話における遁世
第一章 遁世の意味と類型
第一節 遁世の意味の変遷
第二節 遁世の類型
*本章のまとめ
第二章 中世人の遁世の理想
第一節 閑居の思想
第二節 隠徳・偽悪の思想
第三節 美醜の両極と澄心
*本章のまとめ
第三章 中世の遁世者像の形成
第一節 『摩訶止観』と中世人の遁世
第二節 高僧伝と中世の遁世説話
*本章のまとめ
第四章 近世人にみる中世的な遁世
第一節 『扶桑隠逸伝』の構成
第二節 元政における隠逸の性格
第三節 『扶桑隠逸伝』の賛
*本章のまとめ
結論 中世日本の遁世者像
あとがき
索引(人名・作品名)