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法の水茎
―和歌とおはなしでひもとく仏教―
書名かな | のりのみずくき―わかとおはなしでひもとくぶっきょう― |
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著者(編者)名 | 髙橋秀城 著 |
著者(編者)名かな | たかはししゅうじょう |
ISBNコード | 978-4-8386-0492-0 |
本体価格 | 3,500円 |
税込価格 | 3,850円 |
判型 | A5判並製カバー装 |
頁数 | 452頁 |
刊行日 | 2021年3月11日 |
在庫 | 有り |
【目次】
揮毫 大本山髙尾山薬王院貫首 大山隆玄
刊行に寄せて 大本山髙尾山薬王院貫首 大山隆玄
巻頭言 大正大学名誉教授 福田亮成
はじめに
涙1 かたじけない涙、高尾山の自然に抱かれて
1 五大 (地・水・火・風・空)のお話
水2 滝行のご加護
―『平家物語』「文覚荒行」、『古今集』「仮名序」―
水3 煩悩を洗い清める
―頓阿『井蛙抄』、西行『山家集』―
風4 天狗の風―長門本『平家物語』―
風5 お経の声は風の音―頼瑜『真俗雑記問答鈔』―
風6 貧女の一灯―『賢愚経』など―
火7 御護摩の炎と日の光―橘成季撰『古今著聞集』―
火8 月の兎伝説―『今昔物語集』など―
地9 東日本大震災への思い
―鴨長明(蓮胤)『方丈記』、芥川龍之介『本所両国』―
地10 自然の息吹を感じる
―『伊勢物語』第八二段、卜部兼好『徒然草』第一九段―
空11 人の心は空のように―『明恵上人伝記』―
空12 枯渇した心に潤いを―『今昔物語集』―
五大13 永遠に変らないもの―無住『沙石集』―
2 感情 (喜・怒・哀・楽)のお話
喜14 微笑みに敵なし―無住『妻鏡』、『大鏡』―
喜15 笑う門には福来たる
―『古事記』、『徒然草』第二四三段―
哀16 心の揺ぎを感じる―『西行物語』―
哀17 山伏の揺るぎない道心―『古今著聞集』―
怒18 「八つ当たり」の壁を取り去って
―『徒然草』第二一一段、『今昔物語集』―
怒19 ありのままの心で―『沙石集』―
楽20 降り注ぐ喜びの花びら
―弘法大師空海『性霊集』、西行『山家集』―
楽21 春の野に咲く草花のように
―『平家物語』「高野御幸」―
3 六根 (眼・耳・鼻・舌・身・意)のお話
眼22 慈愛に満ちた優しい眼―景戒『日本霊異記』―
耳23 鳥の声に耳を傾けて―『平家物語』「新院崩御」―
鼻24 香りは暗闇にこそ引き立つ―『今昔物語集』―
舌25 笑顔で悲しみを隠して―『日本霊異記』など―
身26 蓮の上の露の願い
―源為憲『三宝絵』、『古本説話集』など―
意27 天上界に咲く蓮華の花―『十訓抄』―
耳28 耳を傾けて清らかに色づく
―『神道集』、『今昔物語集』―
眼29 紅葉に儚さを自覚すれば―『平家物語』「紅葉」―
意30 仏様の影と重なる―『今昔物語集』など―
舌31 揺らぐことのない成熟した心根―民話「笠地蔵」―
身32 捨て身の修行で幸せを追い求める
―『今昔物語集』など―
鼻33 悩みや苦しみを洗い流して―『今昔物語集』―
4 四苦(生・老・病・死)のお話
生34 苦しみをくぐり抜けた新たな命
―『仏本行集経』など、平康頼撰『宝物集』―
生35 内側からの命の鼓動―『徒然草』第一五五段―
老36 碁石の黒と白とは―『宇治拾遺物語』―
老37 夜空の星々にご先祖様を重ねつつ―『曾我物語』―
病38 病は気から―根岸鎮衛『耳嚢』―
病39 「恋の病」の処方箋―『十訓抄』―
死40 この世の輝きに目を向ける
―空海『秘蔵宝鑰』、『真俗雑記問答鈔』―
死41 命を色濃く染める―『宝物集』―
5 八苦 (愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五蘊盛苦)のお話
愛別離苦42 辛い別れの向こう側―『今昔物語集』―
求不得苦43 「貧しい道」から「心豊かな道」へ
―『今昔物語集』―
五陰盛苦44 お釈迦様も避けなかった苦
―『今昔物語集』、『宝物集』など―
怨憎会苦45 「厭う」と「嫌う」
―鴨長明(蓮胤)『発心集』―
6 十善戒 (不殺生・不偸盗・不邪淫・不妄語・不綺語・
不悪口・不両舌・不慳貪・不瞋恚・不邪見)のお話
不殺生46 朽ちることのない余薫―『沙石集』―
不偸盗47 隠れている困難に目を向ける
―『徒然草』第一四二段―
不邪淫48 心の変節を戒めて―『古本説話集』―
不妄語49 虚言の世界から抜け出す―『日本霊異記』―
不綺語50 上辺だけの言葉とは―『沙石集』―
不悪口51 悪口の重荷を消し去る―『沙石集』―
不両舌52 二枚舌は裏切りの心―『伊曾保物語』―
不慳貪53 目先の私利私欲は一時のもの
―『沙石集』など―
不瞋恚54 怒りの炎を焼き尽くす―『今昔物語集』―
不邪見55 心の底からの笑顔を―『沙石集』―
7 八正道 (正見・正思惟・正語・正業・正命・正精進・
正念・正定)のお話
正見56 水面に映る正反対の自分―『沙石集』―
正思惟57 相手を深く考える―『十訓抄』―
正語58 清らかな真実の言の葉―『十訓抄』―
正業59 自然の恵みに感謝して―『塵塚物語』―
正命60 敬う気持ちを磨く―『十訓抄』―
正精進61 精一杯に生ききる―『徒然草』第九二段―
正念62 雑念を振り払う―『沙石集』―
正定63 動揺から安らかな境地へ
―『徒然草』第一五七段―
八正道64 対立を離れた真実の心―『沙石集』―
8 六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天)のお話
六道65 真っ先に駆け付けるお地蔵様
―『今昔物語集』―
地獄道66 灼熱の奈落に涼やかな風―『今昔物語集』―
餓鬼道67 際限なく欲しがる欲深い心―『沙石集』―
畜生道68 動物の涙に父母を見る―『日本霊異記』―
修羅道69 争いで見失う慈悲の心―『宇津保物語』―
人道70 生まれたからには慈しみの心を忘れないで
―『日本霊異記』―
天道71 清らかな天界でも時は移ろう―『沙石集』―
9 無常 をめぐるお話
諸行無常72 雪山童子の命がけの願い
―『平家物語』「序章」、『栄花物語』、『三宝絵』―
いろは歌73 心の迷いを自覚する―『続後拾遺集』覚鑁―
無常観74 滅びを重視した無常観
―太宰治『右大臣実朝』、『方丈記』「序章」―
諸行無常偈75 無常は仏教の基礎
―『方丈記』「序章」、蓮如上人「白骨の御文章(御文)」―
始中終76 不完全な美しさ―『徒然草』第一三七段―
飛花落葉77 「心の葉っぱ」を輝かせて
―『今昔物語集』―
清貧78 「哀れみ」から「思いやり」へ―『沙石集』―
希有79 前世に感謝して来世の幸せを願う
―『今昔物語集』―
慈忍80 慈忍の心で別れを乗り越える―『今昔物語集』―
智慧81 天狗と僧侶との法力競べ
―『是害房絵詞』、『今昔物語集』―
有為転変82 風に散る花に儚さを感じて
―『宇治拾遺物語』―
慈悲83 新時代におめでとうの気持ちを
―『万葉集』「梅花の歌」序―
無常迅速84 世の中はちろりちろりと
―『徒然草』第四一段―
10 時間 をめぐるお話
刹那85 刹那の善行を積み重ねる―『今昔物語集』―
須臾86 無意識に作る暗闇の時間―『今昔物語集』―
一念87 一瞬間に心を留める―『徒然草』第一〇八段―
悲秋88 短い秋を謳歌して―『沙石集』―
弾指89 指を打ち鳴らす間に―『大鏡』―
億劫90 億劫になるほどの長い時間―『宇治拾遺物語』―
電光石火91 人の一生は長いようで短いもの
―『平家物語』「横笛」―
電光朝露92 慈悲の心で「心の鬼」を退治して
―『沙石集』―
年劫93 亀の甲より年の劫―『徒然草』第一七二段―
淵瀬94 「変らないもの」と「変るもの」
―『方丈記』、『徒然草』第二五段―
久遠95 私利私欲を捨てた生き方を―『瑞応経』など―
三世諸仏96 ずっと結ばれている仏様との縁
―西行『山家集』、『沙石集』など―
前世98 誠心は未来の人生を切り開く―『今昔物語集』―
現世98 この世の辛さは来世の種―『沙石集』―
来世99 この世からあの世の未来へ―『沙石集』―
三世100 現世の庭に「善根の種」を―『三宝絵』―
付・菩薩行
おわりに