書籍案内

ホーム > 書籍案内 > 研究書(文学系) > 方丈記試論

研究書(文学系) 詳細

9784838607570

立ち読みする

方丈記試論

書名かな ほうじょうきしろん
著者(編者)名 芝波田 好弘 著
著者(編者)名かな しばたよしひろ
ISBNコード 978-4-8386-0757-0
本体価格 14,500円
税込価格 15,950円
判型 A5判上製カバー装
頁数 652頁
刊行日 2021年8月4日
在庫 有り
『方丈記』研究史上に
新局面を拓く試論を提起する


 『方丈記』は作者名の問題も含め、いまだに解釈・理解の相違を多々抱える難物である。本書はその難物の魅力に取り憑かれた著者が、作者試論・諸本と本文の分析・序章と五大災害の記述についての試論など、さまざまな角度から『方丈記』を分析し、検証に次ぐ検証を重ねた雄編である。

【目次】

刊行に寄せて 大東文化大学名誉教授 関口忠男

はじめに─問題点の提示─

第一章 作者について
 第一節 作者試論㈠─研究史上の作者像をめぐって─
  はじめに
  第一項 出自について
  第二項 管絃と和歌について
  第三項 和歌所出仕について
  第四項 出奔・出家について
  第五項 大原在住について
  第六項 日野移住について
  第七項 鎌倉下向について
  おわりに
 第二節 作者試論㈡─作者像の探求─
  はじめに
  第一項 南大夫長明について
  第二項 作者と祐兼との関係について
  第三項 大原での生活について
  第四項 日野移住について
  第五項 鎌倉下向について
  第六項 法名について
  第七項 交流関係について
  おわりに

第二章 諸本と本文について
 第一節 『方丈記』略本試論─独自本文を中心に─
  はじめに
  第一項 略本の研究現状について
  第二項 略本の構成について
  第三項 単独で本文が欠落している箇所について
  第四項 略本の成立順序について
  第五項 広本と略本との関係について
  おわりに
 第二節 本文試論㈠─「舞人」か「病人」か─
  はじめに
  第一項 諸本間の異同について
  第二項 「舞人」の妥当性について
  第三項 「病人」の妥当性について
  第四項 病について
  おわりに
 第三節 本文試論㈡─「音羽山」か「外山」か―
  はじめに
  第一項 諸本間の異同について
  第二項 両説の根拠について
  第三項 両説の問題点について
  第四項 「マサキノカツラ」を連想させた和歌について
  第五項 「日野山ノヲク」と「ト山」との関係について
  おわりに

第三章 序章と五大災害の記述について
 第一節 序章試論─天台教学の三諦説との関連において─
  はじめに
  第一項 「シカモ」について
  第二項 空の思想について
  第三項 三諦説について
  第四項 第一段落について
  第五項 第二段落について
  第六項 第三段落について
  おわりに
 第二節 五大災害試論㈠─「世ノ不思議」について─
  はじめに

  第一項 「世」について
  第二項 「不思議」について
  第三項 心の安定とその方法について
  第四項 定心と環境について
  第五項 「世ノ不思議」について
  おわりに
 第三節 五大災害試論㈡─災害の規模を中心として─
  はじめに
  第一項 災害の規模について
  第二項 史実と虚構について
  おわりに
 第四節 五大災害試論㈢─災害の原因を中心として─
  はじめに
  第一項 大小の三災説について
  第二項 五大種説について
  第三項 三悪道説について
  第四項 福原遷都の記事を挿入した意図について
  第五項 福原遷都の記事が
       当初の構想から外された理由について
  おわりに
 第五節 五大災害試論㈣─自然災害の視点より─
  はじめに
  第一項 安元の大火
  第二項 治承の辻風
  第三項 養和の飢饉
  第四項 元暦の大地震
  第五項 福原遷都
  おわりに

第四章 庵と修行環境について
 第一節 修行環境試論㈠─修行環境をめぐって─
  はじめに
  第一項 五縁具足について
  第二項 閑居清処について
  第三項 衣食具足について
  第四項 息諸縁務について
  第五項 得善知識について
  第六項 持戒清浄について
  おわりに
 第二節 修行環境試論㈡─和歌・管絃について─
  はじめに
  第一項 文脈について
  第二項 景物と仏道修行について
  第三項 『発心集』に見る数寄説話について
  第四項 仏道と管絃について
  おわりに
 第三節 修行環境試論㈢─老荘思想の表出について─
  はじめに
  第一項 三氏の説の概要
  第二項 神仙境としての「方丈」について
  第三項 「養性」について
  第四項 「知足」について
  第五項 風騒人の系譜について
  おわりに

第五章 終章について
 第一節 「不請阿弥陀仏」試論㈠
       ─天台教学の三諦説との関連において─
  はじめに
  第一項 暁と懴法について
  第二項 「不請阿弥陀仏」の意味について
  第三項 執着心を持ったままの念仏について
  おわりに
 第二節 「不請阿弥陀仏」試論㈡─語釈について─
  はじめに
  第一項 語釈概説
  第二項 山田・貴志論争について
  第三項 不奉請説と不勧請説について
  第四項 その他の説について
  おわりに
 第三節 「不請阿弥陀仏」試論㈢─評釈分類を中心に─
  はじめに
  第一項 評釈の分類
  第二項 評釈の問題点
  第三項 造語「不請阿弥陀仏」について
  第四項 「不請阿弥陀仏」と「不請の念仏」について
  おわりに
 第四節 終章試論─沈黙の意味について─
  はじめに
  第一項 終章の構成について
  第二項 仏道と数寄について
  第三項 自問の問題について
  第四項 沈黙の意味について
  おわりに

初出一覧
おわりに─経緯と自戒─


一覧に戻る

書籍案内

  • 新刊
  • 近刊
  • 話題の本(おすすめ)
  • 古典影印叢書
  • 研究書(文学系)
  • 研究書(語学系)
  • 注釈書・単行本など
  • 教材

武蔵野書院のX

紫式部学会のブログ

文献日本語学の広場

特定商取引に基づく表記