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研究書(語学系) 詳細
日本語学会論文賞叢書2 日本略字体史論考
書名かな | にほんごがっかいろんぶんしょうそうしょ2 にほんりゃくじたいしろんこう |
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著者(編者)名 | 菊地恵太 著 |
著者(編者)名かな | きくちけいた |
ISBNコード | 978-4-8386-0766-2 |
本体価格 | 10,000円 |
税込価格 | 11,000円 |
判型 | A5判上製カバー装 |
頁数 | 288頁 |
刊行日 | 2022年1月31日 |
在庫 | 品切れ中 |
日本語学会論文賞叢書 第2弾!
本書は、日本における略字体(規範とされる漢字字体に対して筆画が簡略になった漢字字体)を対象として、その使用状況にいかなる変化が生じていたかを明らかにし、漢字字体史の通史的記述を試みるものである。特に、従来明らかにされていなかった略字体の使用実態の歴史を把握し、非規範的世界における漢字字体史の一端を明らかにすることを目的として、文献調査と考察を進める。
【目次】
第三部 位相論
凡 例
第一部 序論
第一章 漢字字体史の目的と方法
一 「文字史」を叙述するということ
二 文字史における「漢字字体史」
幷びに「略字体史」研究の重要性
幷びに「略字体史」研究の重要性
三 先行研究と問題の所在
四 研究の目的と方法
五 本書の構成
第二章 漢字字体を巡る概念と術語
一 はじめに
二 字種・字体・字形・書体
三 異体字とは
四 略字
五 字種・字体・字形・書体、
及び異体字認識に関するまとめ
及び異体字認識に関するまとめ
第三章 漢字字体史の資料
一 はじめに
二 中国字書・字様書等
三 日本字書(漢字字書)
四 言語辞書
五 字書・辞書以外の記録・典籍
(一)説話・仏教関連書
(二)古記録(公家日記)
(三)史書
(四)軍記物語
(五)古往来
(六)抄物
(七)その他随筆・物語等
六 その他異体字資料
第二部 字誌各論
第四章 「学・挙・蛍」の冠
一 はじめに
二 先行研究
三 調査方法及び字体の分類
四 調査結果
五 略字使用の傾向と字体意識
六 おわりに
第五章 「尽」の冠
一 はじめに
二 略字「尽」の字源説
三 字体の分類
四 調査結果
五 略字「尽」の構成要素「尺」の普及の様相
六 おわりに
第六章 「釈」の旁「尺」
一 はじめに
二 先行研究の概観と問題の所在
三 調査方法
四 調査結果
五 考察
六 おわりに
第七章 畳用符号を利用した略字体
一 はじめに
二 先行研究・研究史
三 調査方法・調査対象
四 調査結果
五 畳用符号による略字使用の展開
六 おわりに
第八章 「万(萬)」の字体意識
一 はじめに
二 字体意識の問題と調査の観点
三 中国における「万」の扱い
四 日本古辞書での扱い
五 近世以降の概況
六 字体意識の変遷と略記法の敷衍
七 おわりに
第三部 位相論
第九章 「尺・釈」の位相
一 はじめに
二 「個人字体」「位相字体」という捉え方
三 調査方法
四 調査結果
五 位相字体から一般的字体への流れ
六 おわりに
第十章 「仏」の位相
一 はじめに
二 先行研究
三 調査方法
四 調査結果
五 「仏」字体使用の様相
六 おわりに
第十一章 いわゆる「抄物書」の位相
一 はじめに
二 従来の「抄物書」の認識
三 調査対象字種
四 調査結果
五 略字体といわゆる抄物書の位置
六 おわりに
第四部 総論
第十二章 略字体史粗描
一 はじめに
二 通時的展開
三 通時的観点より見た略字体の類型
四 位相論的観点
五 いわゆる「分析的傾向」について
六 「略字体史」の段階モデル
七 差し当たってのまとめ
第五部 結語
第十三章 漢字字体史における略字体史の位置
一 本書の意義
二 漢字字体史研究の課題
三 結び
初出一覧
参考文献
後記
書名索引
事項索引