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研究書(文学系) 詳細

9784838607754

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戯作と艶本

馬琴から英泉へ、艶本化の水流
書名かな げさくとえほん  ばきんからえいせんへ、えほんかのすいりゅう
著者(編者)名 板坂則子 著
著者(編者)名かな いたさかのりこ
ISBNコード 978-4-8386-0775-4
本体価格 17,000円
税込価格 18,700円
判型 A5判上製カバー装
頁数 468頁
刊行日 2023年2月10日
在庫 有り
 艶本には職人としての浮世絵師と彫師、摺師のプライドが惜しげもなく示されている。多くは戯作者が担当する附文では性が笑いと結びついて奇想天外の展開が描かれている。
 まずは世の中に一番多く出回ったのはどのような艶本か、という素朴な問いから、艶書往来を書誌と内容の歴史的変遷から見ていった。次いで、馬琴に関わる艶本を丁寧に読み解くことを目指した。
 巻頭カラーに『艶本多歌羅久良』『春窓秘辞』をたっぷりと掲載。
 また、本書には各所蔵機関や御所蔵者のご協力をいただき、著者架蔵本を含め、200を超える図版を掲載した。

 艶本を楽しみ、それを通しての人流を読み解く、艶本を紹介する研究書。


 


巻頭カラー図版
  『艶本多歌羅久良』
  『春窓秘辞』

 はじめに
 凡例

第一章 馬琴と艶本


 第一節 『艶本多歌羅久良』─曲取主人の艶本附文

   一 歌麿『艶本多歌羅久良』について

   二 序文と上冊附文

   三 中冊・下冊の附文

   四 馬琴と『艶本多歌羅久良』


 第二節 『代夜待白女辻占』─馬琴と『耳食録』

   一 『代夜待白女辻占』について

   二 『代夜待白女辻占』と『耳食録』

   三 『代夜待白女辻占』の成立

   四 『比翌紋目黒色揚』と男女同体の妖魔


 第三節 『画図玉装譚』─英泉と馬琴

   一 『絵本玉藻譚』と『絵本三国妖婦伝』

   二 『絵本玉藻譚』と『画図玉装譚』

   三 『画図玉装譚』について

   四 『画図玉装譚』梗概

   五 『画図玉装譚』と『代夜待白女辻占』

   六 溪斎英泉と曲亭馬琴

   七 『画図玉装譚』の制作、その後


 第四節 『恋のやつふぢ』─国貞と英泉

   一 『恋のやつふぢ』

   二 初版本と後摺本

   三 巻之一 序文と本文

   四 巻之二、巻之三 物語展開

   五 『恋のやつふぢ』の作者

   六 『恋のやつふぢ』の特徴


 第五節 『春窓秘辞』─戯作者と艶本

   一 蜀山人編『春窓秘辞』

   二 十二ヶ月の戯文

   三 『興佳帖』と『菊乃栞』

   四 『春窓秘辞』から『耽奇漫録』へ


第二章 艶本化された馬琴戯曲


 第一節 『春のにしき』─初期読和本の異色作

   一 『春のにしき』について

   二 上巻

   三 中巻、下巻

   四 『春のにしき』はどのように作られたか


 第二節 『枕辺深閨梅』─国芳と文京

   一 歌川国芳と艶本

   二 『新編金瓶梅』と『枕辺深閨梅』

   三 『枕辺深閨梅』書誌

   四 国芳の口絵

   五 文京(好色外史)の附文

   六 口絵と附文から見る『枕辺深閨梅』の作られ方


 第三節 『淫篇深閨梅』と『佐世身八開伝』─魯文の読和本

   一 仮名垣魯文と艶本

   二 『淫篇深閨梅』

   三 『佐世身八開伝』

   四 『淫篇深閨梅』と『佐世身八開伝』


 第四節 馬琴著作と艶本

   一 『金瓶梅』その他の未見資料

   二 『艶勢喜雑志』の概要

   三 「真袖の枝折」から『艶勢喜雑志』へ

   四 艶本におけるテキストと画像

   五 春水・桃華園・文京・魯文・英泉

   六 馬琴著作から艶本へ


第三章 艶書往来「文のはやし」考


 第一節 『文しなん』と『文のはやし』

   一 身近な艶本とは

   二 十返舎一九『文しなん』

   三 陽起山人『文のはやし』

   四 『文しなん』と『文のはやし』


 第二節 艶書往来「文のはやし」の系譜

   一 第一類 『文しなん』系

   二 第二類 『文のはやし』系

   三 第三類 『恋の山ぶみ文の枝折』系

   四 第四類 『艶道通言ふみのゆきかひ』系

   五 第五類 『続文のはやし』系

   六 第六類 『ちらしの千話文』合綴本系

   七 第七類 『新はんふみのはやし』系

   八 第八類 『文の文庫』系

   九 第九類 『艶道文の真砂』系

   十 第十類 『恋の山ぶみ文の枝折』系

   十一 艶書往来の世界


 第三節 川端康成『眠れる美女』と江戸期の養生法

   一 『眠れる美女』

   二 養生法の歴史

   三 艶書往来に見る養生法の一例

   四 「養生法」から見た『眠れる美女』


初出一覧

あとがき

図版・表一覧

索引(書名、人名)

Summary of contents〔Gesaku (Popular fiction) and
           Ehon(Erotic books):from Bakin
           to Eisen, the eroticization
           of fiction〕        


Preface 


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