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研究書(語学系) 詳細

9784838607891

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文献アクセント史論考

書名かな ぶんけんあくせんとしろんこう
著者(編者)名 上野和昭 著
著者(編者)名かな うえのかずあき
ISBNコード 978-4-8386-0789-1
本体価格 10,000円
税込価格 11,000円
判型 A5判上製カバー装
頁数 298頁
刊行日 2024年2月28日
在庫 有り

 中世後期(室町期)以後の文献資料にもとづく日本語アクセント史の研究論文、講演録など12編を収める。あつかう文献資料は、論議書・平曲譜本・語学書・仮名遣書におよび、ほかに文献アクセント史研究の要点を述べた論文1編を添える。論議書に付された節博士や平曲譜本の声譜から過去の京都アクセントの様相をあきらかにし、さらに契沖・文雄・宣長など、近世の四声観・アクセント観を追究する論文集。これまでのアクセント史研究を見なおす一書である。

凡例
一 文献アクセント史研究の要点
  一 文献アクセント史の記述と解釈
  二 史的変化と規則性
  三 類別語彙表とアクセント変化
  四 下降拍の認定
  五 動詞アクセント体系とアクセント変化

二 開合名目抄と名目開合抄
  一 はじめに―開合名目抄の版本と写本―
  二 新義真言宗の論議書としての開合名目抄
  三 版本と写本の比較―全体構成と本文―
  四 版本と写本の比較―項目の配列―
  五 版本と写本の比較―声点と節博士―
  六 漢語アクセントにかかわる記述
  七 おわりに

三 補忘記の貞享版と元禄版
  一 はじめに
  二 貞享版の版種
  三 貞享版と元禄版における項目の比較
  四 漢語の声点および節博士に異同のある項目
  五 漢語の節博士にのみ異同のある項目
  六 おわりに


四 補忘記に載る漢語句の音調
  一 はじめに
  二 補忘記の資料的性格
  三 出合についての條目
  四 漢語句の音調についての條目
  五 漢字四字から成る漢語句の音調
  六 声点のあらわす音調が低平調の漢語
  七 おわりに

五 論議書に見える「出合」の資料性
  一 はじめに―補忘記に反映するアクセント
  二 出合の問題点
  三 桜井説と金井説について
  四 私説―師伝による平らな音調

六 平曲のことばと日本語史(講演録)
  一 はじめに
  二 ことばの清濁を知るてがかりに
  三 発音注記からわかること
  四 譜記から推定されるアクセント
  五 おわりに―『平家正節』からわかること

七 譜本としての『平家正節』
   ―〈日本語アクセント史〉からの提言―
            (シンポジウム記録)
  一 はじめに
  二 『平家正節』の詞章と譜記について
  三 『平家正節』の詞章の句切り方について
     ―無譜部分についての一解釈―
  四 平曲の低起性旋律について
  五 おわりに

八 『平家正節』にみえる漢語サ変動詞のアクセント
  一 はじめに
  二 江戸期の京都における一字漢語のアクセントと
     声調との関係
  三 連体形四拍の漢語サ変動詞のアクセント
  四 連体形三拍の漢語サ変動詞のアクセント
  五 その他の漢語サ変動詞のアクセント
  六 先行研究と本稿のまとめ

九 平曲譜による助動詞の独立性の検証
  一 はじめに
  二 古代語における助動詞アクセントの研究
  三 近代語における助動詞アクセントの研究
  四 指定辞ナリ・タリのアクセント
  五 完了辞タリと過去回想辞ケリのアクセント
  六 完了辞ヌ・ツのアクセント
  七 おわりに

十 契沖の仮名遣書と定家仮名遣
  一 はじめに
  二 『和字正濫鈔』の記述について
  三 『和字正濫通妨抄』の記述について
  四 『和字正濫要略』の記述について
  五 仮名遣書にみる〈音の軽重〉
  六 おわりに

十一 文雄のアクセント表記
  一 はじめに―「四声単位」としての「仮名合字」―
  二 「合字四声」
  三 複合語の音調のあらわし方
  四 ○●●・○○●と○●○のあらわし方
  五 文雄の「平声」について
  六 おわりに―研究史における本稿の位置―

十二 本居宣長の四声認識
  一 はじめに―宣長の四声についての記述―
  二 文雄の四声認識
  三 契沖・宣長の四声認識
  四 契沖・宣長の四声認識と 文雄の四声認識
  五 音調認識の確認
  六 近世における四声認識の由来と継承

十三 近世四声論 拾遺
  一 伊勢貞丈の四声認識
  二 石原正明の四声認識
  三 言語国訛にみえる四声認識
  四 能楽伝書にみえる四声認識
  五 まとめ

参考文献
後 記
索 引


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