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研究書(語学系) 詳細

9784838607976

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現代日本語のジェネレーションギャップ

書名かな げんだいにほんごのじぇねれーしょんぎゃっぷ
著者(編者)名 中川秀太 著
著者(編者)名かな なかがわしゅうた
ISBNコード 978-4-8386-0797-6
本体価格 11,000円
税込価格 12,100円
判型 A5判上製函入
頁数 548頁
刊行日 2024年8月22日
在庫 有り


1 序章
 1. ことばの世代差と断絶
 2. ことばの変化について
 2.1 ことばは変化すると主張する理由
 2.2 ことばは変化しにくい
 3. 変化の種類
 4. 「合理的」という用語について
 5. 研究対象
 6. 断絶は防ぎうるか
 6.1 発音・アクセントについての見通し
 6.2 表記
 6.3 語構成
 6.4 語彙・意味
 7. おわりに

2 
日本語検定の方法と現状
 1. 日本語検定の歩み
 2. 検定問題の内容
 3. 各領域で問う事柄
 3.1 敬語
 3.2 文法
 3.3 語彙・ことばの意味
 3.4 漢字・表記
 4. 日本語の現状
 5. 日本語検定の役割

3 
標準語について
 1. 標準語の現状
 2. 標準語と共通語
 3. 土地の不幸
 4. 人の不幸
 5. 俗語
 6. 標準語の未来

■発音・アクセント
4 近現代における発音・アクセントの移り変わり
 1. 標準語と音声メディア
 2. 標準的な母音と子音
 2.1 母音
 2.2 子音
 2.2.1 カ行・ガ行の子音
 2.2.2 語中・語尾のガ行の発音
 2.2.3 サ行・ザ行の子音
 2.2.4 タ行・ダ行の子音
 2.2.5 ハ行・バ行
 2.2.6 ラ行の子音
 2.2.7 ワ行の子音
 2.2.8 拗音
 3. 特殊音素
 3.1 撥音(はつおん)
 3. 促音
 3.3 母音の連続と長音
 3.3.1 「エイ」と「エー」
 3.3.2 「オー」の問題
 3.3.3 動詞の発音
 4. 連濁,連声,わたり音,無声化
 4.1 連濁
 4.2 連声
 4.3 わたり音
 4.4 無声化
 5. 語形
 5.1 和語の語形
 5.2 漢語の語形
 5.3 外来語の語形
 6. 外来語の発音
 6.1 一般化しつつあった音
 6.2 非一般的な音
 7. アクセントの変化
 7.1 名詞アクセントの頭高化
 7.2 名詞アクセントの平板化
 7.3 尾高型の衰退
 7.4 A型とB型のアクセント
 7.5 ゆれの解消
 7.6 長い語(5拍,6拍)のアクセント
 7.7 数詞のアクセント
 7.8 用言のアクセント
 7.8.1 形容詞のアクセント
 7.8.2 複合動詞のアクセント
 8. おわりに

5 
東京の固有名アクセントの動揺
 1. はじめに
 2. 頭高型と尾高型の衰退
 3. 無声化と固有名アクセント
 4. 平板式→起伏式
 4.1 2拍から4拍程度の語の場合
 4.2 語構成を意識しやすい場合
 5. 起伏式→平板式
 6. 「利根川」を例に地元アクセントについて考える
 7. 東京のアクセントがなぜ変化するのか
 8. おわりに

6 
語形の世代差(断絶)
 1. はじめに
 2. 表記の媒介しない世代差
 2.1 認めない理由が見つけにくい新語形
 2.2 東京的要素の排除
 2.3 なじみ度と言い誤り
 2.4 類似語形との混同
 2.5 語源情報
 2.6 過剰適用
 2.7 要素の欠如
 3. 表記が媒介する世代差
 3.1 話しことばとしての語形から漢字の「正式な」読み
     
による語形の引き戻し

 3.2 清濁と世代差
 3.3 送りがなの不備から来る語形のユレ
 4. おわりに

■表記
7 国語辞典の語の表記
 1. はじめに
 2. 漢字表記
 2.1 標準表記
 2.2 標準表記の確認に先立つ問題点
 2.3 同音の漢字による書きかえ
 2.4 同音異義語
 3. かなづかい
 4. 送りがな
 5. 異字同訓
 6. かな書き
 7. 外来語の表記

8 
教科書と放送における標準表記の比較
 1. はじめに
 2. 検討対象の範囲
 3. 「常用漢字表」にない漢字と音訓の扱い
 4. 送りがなについて
 5. 表内字・表内音訓を用いた語の表記
 5.1 標準表記が一つに決めにくい場合
 5.2 読み方に注意の要る語の処理
 5.3 品詞別に見る表記の差
 5.3.1 名詞
 5.3.2 「かけはし」
 5.3.3 代名詞
 5.3.4 動詞
 5.3.5 形容詞・形容動詞
 5.3.6 副詞
 5.3.7 接続詞
 5.3.8 接辞
 6. おわりに

9 
動詞の表記
 1. はじめに
 2. NHKにおける動詞表記の変遷の概要
 2.1 『NHK用字用語辞典』(1965)
 2.2 『NHK用字用語辞典 第2版』(1973)
 2.3 『新用字用語辞典』(1981)
 2.4 『新用字用語辞典 第2版』(2001)
 2.5 『新用字用語辞典 第3版』(2004)
 2.6 『NHK漢字表記辞典』(2011)
 3. 同表記語の使い分け
 4. 異字同訓の問題について「合わせる・併せる」
    を例に考える
 5. かな書きする動詞
 5.1 意味以外の要因により、かな書きが生じる場合
 5.1.1 当て字を使う動詞および前項が1拍の複合動詞の
      表記について
 5.1.2 そのほかの要因
 5.2 意味がかな書きの要因となる場合
 5.2.1 基本動詞の場合
 5.2.2 「いく」と「くる」
 5.2.3 「みる」と「いう」
 5.2.4 「とる」
 5.2.5 「つく」「つける」
 5.2.6 「かかる」「かける」
 6. おわりに

10 
サ変動詞語幹の表記および読みがなの基準について
 1. はじめに
 2. 外来語のサ変語幹の表記
 3. 和語と混種語のサ変語幹の表記
 4. 漢語サ変語幹の表記
 4.1 漢語サ変語幹の表記の概要
 4.2 表内字・表内音訓で書ける二字漢語のサ変語幹
 4.3 表外字・表外音訓を含む二字漢語のサ変語幹
 4.3.1.1 全ひらの語
 4.3.2.2 「漢字+ひらがな」の語
 4.3.3.3 「ひらがな+漢字」の語
 5. 読みがなについて
 5.1 背景
 5.2 何のための読みがなか
 5.3 放送における読みがなの基準
 5.4 語形が特定しにくい語
 6. おわりに

11 
副詞の表記
 1. はじめに
 2. 表記が問題となる副詞の範囲
 2.1 検討対象とする副詞
 2.2 表記がかな書きに限定される語
 3. 副詞表記と表記辞典
 3.1 和語の表記
 3.1.1.1 表外字・表外音訓を含む語のかな書き
 3.1.2.2 表内字・表内音訓のみからなる副詞
 3.2 混種語の表記
 3.3 漢語の表記
 4. 実用文における漢語副詞の表記
 4.1 形態的な特徴
 4.2 句読点
 4.3 語種
 4.4 漢字連続の割合
 5. おわりに

12 
「常用漢字表」の一字下げの音訓について
 1. はじめに
 2. 大学生に対する調査の結果
 2.1 一字下げの音訓をどう読むか
 2.2 備考欄のトモ書きの語について
 3. 戦後の漢字表の歴史といくつかの疑問
 3.1 トモ書きの語について
 3.2 「特別なもの又は用法のごく狭いもの」の内訳
 3.3 神仏に関する語が多いことについて
 4. おわりに

■語構成
13 和語への言いかえ
 1. 言いかえという用語
 2. どうして和語(やまとことば)か
 3. なぜ言いかえがうまく進まなかったのか
 3.1 和語派との調整の不足
 3.2 言いかえにより精妙さが失われるとの印象
 3.3 語種意識の低さ
 3.4 高級志向
 3.5 文字数という捉え方
 3.6 名詞が言いかえにくい
 3.7 漢語による翻訳の成功体験と和語のおとしめ
 4. 和語への置き換わり
 4.1 和漢兼用から和専用へ
 4.2 漢字の訓のみの採用
 5. 未来のために

14 
和語による造語について
 1. はじめに
 2. 造語の是非
 2.1 不要な造語
 2.1.1.1 文法
 2.1.2.2 意味
 2.1.3.3 語彙
 3. 和語による造語
 3.1 品詞
 3.2 抽象的な概念と語種
 3.2.1.1 語種の比較
 3.2.2.2 抽象的概念と和語
 3.3 漢語による西洋語の受け入れに対する評価
 4. 外来語の扱い
 5. おわりに

15 
漢語・外来語の略語
 1. はじめに
 2. 漢語・外来語略語の諸問題
 3. 多項省略と下略・上略
 3.1 多項省略と下略
 3.2 多項省略と上略
 4. 略語を控える動機
 5. どういう略語を一般的と考えるか
 6. おわりに

16 
接頭辞としての「一」の使い方について
 1. はじめに
 2. 調査
 2.1 高橋義孝と小林信彦の作品の比較
 2.2 文筆家の用例
 3. 「一~」の主な使い方について
 3.1 主題(不定を表さない場合)
 3.2 補語(不定を表さない場合)
 3.3 断定
 3.4 低評価
 3.5 観点
 3.6 謙遜の語感
 4. 不定用法について
 4.1 不定を表す表現の中に用いられる「一」
 4.2 「一~」と「某~」との違い
 5. おわりに

17 
字音形態素「両」の意味・用法について
 1. はじめに
 2. 語レベルの「両―」の特徴
 2.1 「両+身体部分」
 2.1.1.1 二つある部分について
 2.1.2.2 1を2と見なす場合
 2.1.3.3 二つ以上ある部分と「両」
 2.2「両+人工物」
 2.2.1.1 一つの場合もある道具
 2.2.2.2 二つあるのが一般的な人工物
 3. 文レベルでの「両―」の用法
 3.1 並列表現の「両―」
 3.1.1.1 並列表現の「両―」の用法
 3.1.2.2 「と」「や」を用いる場合との比較
 3.2 照応表現の「両―」
 3.2.1.1 照応表現の「両―」の用法
 3.2.2.2 「同―」との違い
 4. 「両―」と関連する諸形式について
 4.1 並列表現と照応表現とにおける「両方」「両者」
     「双方」の分布
 4.2 並列表現における「両方」「両者」「双方」
 4.3 照応表現における「両方」「両者」「双方」
 4.4 「両者」と「双方」の比較
 4.5 「両」と「二」の比較
 5. おわりに

■語彙・意味
18 ことばにおける世代間の断絶について
 1. はじめに
 2. 品詞別に見た断絶の諸相
 2.1 動詞
 2.2 形容詞
 2.3 副詞
 2.4 感動詞
 2.5 文末表現
 3. 名詞における断絶
 3.1 物事そのものの移り変わり
 3.1.2.2 生活から消えた物
 3.1.3.3 縁遠くなった場所
 3.1.4.4 評価の断絶
 3.2 ことばの移り変わり
 3.2.1.1 語の交代
 3.2.2.2 粘りと回帰
 3.2.3.3 語の定着
 3.2.4.4 物事の一般化により廃れたことば
 4. 事例研究
 4.1 戦争の記憶,戦前戦中のことば・世相
 4.2 年末年始
 5. おわりに

19 
比喩的語義の問題点
 1. はじめに
 2. 受け入れにくい比喩
 2.1 人の尊厳を尊重しない比喩
 2.1.1.1 ふまじめな比喩
 2.1.2.2 擬物化
 2.2 ぼかすことば
 2.3 強いことば
 3. 理解しにくい比喩
 3.1 意味が漠然としていること
 3.2 意味があいまいであること
 3.3 わが事とひが事との区別
 4. おわりに

20 
現代の類義語の中にある歴史
 1. はじめに
 2. 類義語に生じた動き
 2.1 意味・語感
 2.2 語形
 2.3 語種
 2.4 語構成
 2.4.1.1 語構成意識の希薄であることと明確であること
 2.4.2.2 類義の接辞の盛衰
 2.5 品詞性
 2.6 表記
 2.6.1.1 国語政策と類義語
 2.6.2.2 語形と表記の両方に関わる類義語
 2.7 位相(地域方言・社会方言の借用)
 3. 用例調査による検証
 4. おわりに

21 
対義語・類義語と世代
 1. はじめに
 2. 「登城・下城」および「出陣・帰陣」
 3. 「上役・下役」と「上司・部下」
 4. 「後述」と「前述」「既述」「上述」「先述」
 5. 「歩道」「人道」と「車道」
 6. 「日本酒」「清酒」と「洋酒」
 7. 「過疎」と「過密」
 8. 「出発」と「到着」
 9. おわりに

22 
現代語における動詞の移り変わりについて
 1. はじめに
 2. 同時代人による指摘をもとにチェック項目を探る
 2.1 語形
 2.2 意味
 2.3 選択制限
 2.4 語感
 2.5 語種
 2.6 品詞性
 2.7 待遇表現
 2.8 言語主体
 2.9 言語主体の態度
 2.10 地域方言と社会方言
 2.11 行為に対する見方
 3. 『天声人語』を用いた調査
 3.1 調査概要
 3.2 考察
 4. おわりに

23 
現代の漢語サ変動詞における消長
 1. はじめに
 2. 品詞性
 3. 語彙
 4. 意味
 5. 用例調査
 5.1 「対応」「対策」
 5.2 「散見する」について
 5.3 「瓦解する」と「在庫する」
 6. おわりに

24 
現代語における使用が衰えた形容詞・形容動詞
 1. はじめに
 2. 38語の抜き出し(調査A)とBCCWJに見る用例(調査B)
 3. 青木玉,青木奈緒の使用状況(調査C)
 4. 幸田家以外の東京人の使用状況(調査D)
 5. 質問票とインタビューによる調査(調査E)
 6. 衰退する語の特徴
 6.1 観念
 6.2 語形
 6.3 語彙
 6.4 意味
 6.5 語構成
 6.6 語感(東京的という語感を持つ語)
 7. 語の衰退を促す要因
 8. おわりに

参考文献
あとがき


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