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注釈書・単行本など 詳細
六条院―源氏物語を織り返す―
書名かな | ろくじょういん―げんじものがたりをおりかえす― |
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著者(編者)名 | 深沢 徹 著 |
著者(編者)名かな | ふかざわ とおる |
ISBNコード | 978-4-8386-1019-8 |
本体価格 | 2,500円 |
税込価格 | 2,750円 |
判型 | 四六判並製カバー装 |
頁数 | 248頁 |
刊行日 | 2024年12月5日 |
在庫 | 有り |
「住まい」としての「六条院」の空間的広がりの向かう先に、超越的な聖なるトポス(たとえば異界としてイメージされるところの、あるいは神仙世界としてイメージされるところの、さらには怨霊としてイメージされるところの)へと通ずる源氏物語の「主題」の在りかを透かし見て、五十四帖にもおよぶその長大な物語の「時間」の旅へと、いよいよこれから、出立しようではないか。
前口上(プロローグ)―「住まい」をめぐる、きれぎれの断章
悲劇vs喜劇
「様式(文体)分化」から「様式(文体)混合」へ
「様式(文体)分化」から「様式(文体)混合」へ
語義矛盾としての「悲喜劇」
主題としての「六条院」
議論の「本位」を定めること
「住まい」のトポス
「論点」のトポス
第一幕 「終の棲家」を求めて
問題の所在—「老い」のテーマへ向けて
一.「少女」—伏線としての式部卿宮五十賀
二.隠逸の系譜(その一)―中国士大夫の場合
三.隠逸の系譜(その二)―本朝の漢学者の場合
四.「春の町」—トリガーとしての玉蔓
五.「冬の町」—共闘する紫の上と明石の君
六.「秋の町」と「夏の町」—皇后と、帝王のそれ
七.「若菜下」—朱雀院五十賀の顛末
第二幕 「紫式部」という人
問題の所在—方法としての「消息文」
一.「くせぐせしく、やさしだち、
恥ぢられたてまつる人」とは、誰れか?
恥ぢられたてまつる人」とは、誰れか?
二.「左衛門の内侍」という人
三.紫式部倫子女房説をめぐって
四.女房の人選を主導したのは倫子だった
五.影の主人としての倫子
六.即自的存在者と対自的意識のはざまで
第三幕 「翻訳」の試み
問題の所在—「水辺」へのあこがれ
一.「文選読み」としての「六条院」
二.当初の構想に「六条院」はなかった
三.夕霧の師「大内記」に保胤の影を見てとる
四.漢学者群像、もしくはおどけの道化芝居
五.夕霧のまなざしに写し出される「六条院」
六.随伴し、伴走する「大学の君」
第四幕 「隠者」の面影
問題の所在—「山里」へのあこがれ
一.ダミーとしての「嵯峨の御堂」と「桂の院」
二.大堰の山荘のトポロジー
三.ロールモデルとしての兼明親王
四.親王の生きざまを模倣し横領する光源氏
五.〈嵯峨〉VS〈六条〉
六.再びの模倣へむけたアイロニー
第五幕 「怨霊」の行方
問題の所在—土地の記憶
一.起点としての六条御息所邸
二.死霊の出現ということ
三.「野の宮」のトポス
四.嵯峨隠君子の面影を追って
五.敗者の側にまわる秋好中宮
付録―「住まい」をめぐる、漢学知の系譜―
付録―「住まい」をめぐる、漢学知の系譜―
白楽天『草堂記』
白楽天『池上篇并序』
兼明親王『池亭記』
兼明親王『菟裘賦』幷に序
慶滋保胤『池亭記』
参照文献一覧
掲載図版出典一覧
あとがき(エピローグ)―若者向けの「恋愛」遊戯から、
大人向けの「老い」のテーマ系へ―
参照文献一覧
掲載図版出典一覧
あとがき(エピローグ)―若者向けの「恋愛」遊戯から、
大人向けの「老い」のテーマ系へ―